毎日トラにご飯を差し出すクロ。誰もその理由を知りませんでした。ある夜、トラはついに聞いてみました。
第6話(最終話) あの夜の告白

「ねえクロ、どうして毎日私にご飯をくれるの?」
クロはモジモジしながら、恥ずかしそうに言いました。
「だって…君の毛色、僕のお母さんにそっくりなんだ。お母さんはずっと飢えていて、最後に僕に食べ物をくれた。そのまま動かなくなっちゃった。君には元気でいてほしいから」

トラはそれを聞いて、胸がいっぱいになりました。そしてトラも、弟のことを話しました。ご飯を探しに行った隙に、カラスに連れ去られた小さな弟のことを。雨の中どこまでも追いかけたこと。でも追いつけなかったこと。

2匹はしばらく黙って、窓の外を見ていました。
やがてトラがぽつりと言いました。「いつか弟に会えるといいな」
クロもそっとうなずきました。「お母さんも、きっとどこかで見ていてくれてると思う」

その夜から、2匹はもっと仲良しになりました。クロは相変わらず人間には懐かないけれど、トラのそばにいるときだけは安心した顔をしています。
うちに来た今も、クロはいつもトラのうしろにいます。人見知りで、すぐ逃げちゃって、まだ私には懐いてくれていないけれど——それでいい。クロのペースで、ゆっくり仲良くなれればいいと思っています。
🐯 ちびとらからひとこと
全6話、読んでくださってありがとうございます。トラとクロは今も元気にしています。クロはまだ少し人間が怖いみたいだけど、毎日少しずつ距離が縮まっています。これからも2匹の日常をYouTubeやこのブログで発信していきます。